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薬草クラブ ヤブカンゾウ

ヤブカンゾウ・金針菜 Hemerocallis fulva var. kwanso

原産は中国、匍匐茎(ほふくけい、ランナー)を出して拡がる。

[気味]甘、涼

[帰経]肝・胃

[主治]増血剤で血液を浄化、循環を良くし、肌を艶やかにする(清熱利湿・涼血解毒・安中和胃・解欝通乳)

 

若苗

[気味]甘、涼

[帰経]―

[主治]食(食積んこと、飲食物の消化不良)を消し(消化)、湿熱(熱が欝滞して湿を生じるもの。小便の赤色)に利(き)き、小水を通す。これもやはり若苗および花を湯に数沸煮て取り出し、醤油に漬けて食べ、あるいは茹蕾にもする。

 

原産地は中国。

古い時代に中国から渡来した史前帰化植物で、食用・薬用の目的で栽培されていたが野生化したと見られます。

ニッコウキスゲやノカンゾウの仲間であるが、花が八重咲きになるのはヤブカンゾウだけです。

 

「和名抄(わみょうしょう)」(932)では萱草(かんぞう)の漢名をあげ、一名忘憂(ぼうゆう)、和名は和須礼久佐(わすれぐさ)。

金針菜や若葉を食べると、おいしくて憂いを忘れるので、忘憂の名があるのでしょう。

 

忘れ草(ぐさ) 我が紐に付く 香具山(かぐやま)の 古(ふ)りにし里を 忘れむがため

(万葉集巻3-334 大伴旅人(おおとものたびと))

 

この歌は大伴旅人が九州・大宰府の長官であった頃の作。

「忘れ草」を身に付けておくと“憂いを忘れる”という中国の故事にならって「忘れ草を着物の紐に結び付けてみたが、効き目はあるのだろうか」と、自身の心境を草花に託して詠んだ。

生まれ育った明日香の都が懐かしく忘れられないだろう。

 

根で繁殖:雄しべが花弁化して重弁となっており、時に雄しべが何本かあるものもあります。

種子は出来なく、地下の根の分根により繁殖します。その先に紡錘状にふくれた玉が付いています。

子宝に恵まれない婦人が、この玉の付いた根を腰あたりに付けておくと、子供を授かるという風習があります。

 

効用

食(食積のこと、飲食物の消化不良)を消し(消化)、湿熱(熱が欝滞して湿を生じるもの。小便の赤色に利き、小水を通す。

・解熱に:蕾の乾燥したものを1回10~15gを、水400㏄で半量まで煎じて服用。

・利尿に:乾燥した根を1回5~10gを水400㏄で半量まで煎じて服用。

・不要な物を出す(花・葉):花や葉を食べたり煎じて飲むと利尿作用があり、浮腫(腫れ物)、黄疸に効果がある。

 

花蕾をゆびき後、乾燥したものは、お土産店では「ゆりの花」、中華料理では「金針葉」と呼ばれます。増血剤で血液を浄化、循環を良くし、肌を艶やかにする効があり、専ら薬謄(やくとう)に供されます。

若苗および花を湯に数分煮て取り出し、醤油に漬けて食べ、あるいは茹蕾にもする。

 

✡ヤブカンゾウを食べる

・芽カンゾウ:春に出てきたごく若い芽(芽カンゾウ)を掘り取って用います。

特に地中の白い部分が長いものが柔らかく美味しいです。白い部分は3cmほどの長さに切って、さっと塩茹でして(1分程度)冷水にとるり、緑の部分は少し長めに茹でて冷水にとると、ぬめりと甘味が出ます。

イカやネギなどと合わせて、芥子酢、ゴマ、酢味噌、マヨネーズなどで和えて食べると美味しいです。

 

・煮もの・炒めもの、天ぷら(葉):地上に葉が10cmになったものは、茹でて水に晒し卵とじ、油炒めなどにし、生は天ぷらに。

 

・天ぷら・二杯酢(花・蕾):花びらや蕾は薄めの衣をつけ、天ぷらに。さっと湯をくぐらせ冷水にとり、二杯酢をかけるもの美味しい。花びらも同様に利用します。

 

生の金針菜は有毒なので必ず熱処理して使用する。市販品は蒸して乾かしてあるので湯で戻して使用する。

 

ヤブカンゾウの味噌和え

ヤブカンゾウは根元近くの白い部分を3~4センチに切りさっとゆでてザルに取りうちわなどで手早くさます。味噌にミリンを加え混ぜ合わせて、ヤブカンゾウと和える。

コメント:歯ざわりがシャキシャキして美味しいの一言です。

 

 

サポニンの分子構造。睡眠作用があるとして研究されている。

 

若葉は、おひたしにして、酢味噌で食べる。花の蕾は食用され、乾燥させて保存食(乾物)とする。

中華料理では、主に「金針花」(チンチェンファ jīnzhēnhua)、「黄花菜」(ホワンホアツァイ huánghuācài)と称する花のつぼみの乾燥品を用い、水で戻して、スープの具にすることが多い。

沖縄県では不眠や精神安定に効果があるとして、クヮンソウ茶や、クヮンソウを用いたサプリメントも販売されている。