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薬草クラブ ヨモギ

ヨモギ・艾葉(キク科)Artemisia princes PAMP

ヨモギ(生)

[気味]微苦・大辛、温

[帰経]肝・脾・腎

[主治]冷え症・腹中冷痛・生理不順・子宮冷え不妊・虚寒性の出血・冷えによる痛み(温経散寒・温経止血・健胃補血)。

 

ヨモギ(蒸す)

[気味]微辛・大苦、熱

[帰経]肝・脾・腎

[主治]身体を温め、冷えを除き、血を清浄にし、止血作用がある。長患いの人を元気にする(温経散寒・温経止血・健胃補血)。

 

ヨモギ属植物は世界の北半球におよそ400種あり、日本には30種の自生があるといわれています。

キク科の多年草で、美しい頭花を咲かせるキク科はおおかた虫媒花であるが、乾燥地帯に分布を広げる過程で風媒花に進化していったのがヨモギ属だという説があります。

 

属名のアルテミシア(Artemisia)はギリシャ神話のオリンポス十二神のうちのアルテミスに由来し狩猟・月の女神でアポロンの妹。女神はこの植物を婦人病に賞用したので誕生・多産をも司る女神です。

「ギリシャ本草」にはArtemisia vulgarisというヨモギの一種を収載、その薬効は

「暖め、散ずる。その煮汁で腰湯を使えば月経を促し、停滞した病毒を除き、子宮の炎症を治め、結石を砕き尿閉を治する。このヨモギを身につければ歩いて疲れない。脚につけて歩けば毒獣や悪魔を追い払う」

などの効用が述べられています。

 

ヨーロッパ諸国では古くから民間薬として利用され、脚に巻いたり靴の中に入れて歩けば疲れないそうです。

夏至の日に摘んだものを腰に巻いておくと不妊症や冷え性からくる婦人病が治るという伝承があり、また夏至の日に採ったヨモギで環を編んで、これを牛舎に掛けておくと家畜を悪疫から守ると言い伝えられています。

 

この話は、日本で端午の節句にショウブとヨモギを束ねて邪氣を祓うという伝承行事に似通ったところがあります。

また、日本でも夏の盛りにヨモギを茎ごと刈り取り、陰干しにしてよく乾かした茎を取り去り、よく揉んで布団や座布団に綿と一緒に敷き込みます。この座布団かヨモギの香が漂い身体を温め冷えを除くといいます。

 

ヨモギの語源は不明ですが、俗に「よく萌える草」から善萌草(よもぎ)、また全草に香気を含み精油分があり良く燃えることから善燃草(よもぎ)、春の若葉を摘み取り湯掻いて餅に搗くところから餅草(もちぐさ)と呼び、お灸の「もぐさ」の原料とすることから灸草(きゅうぐさ)などとよばれています。

 

万葉集には余母疑・与毛岐の文字が当てられています。

大伴家持(おおとものやかもち)「ほととぎす 岐(き)鳴(な)く五月のあやめぐさ 蓬(よもぎ)かずらき 酒(さか)みづき 遊びなぐれど」。

草冠に逢うを書いて蓬です。

久米朝臣広縄(くめのあそみひろなわ)が朝集使の任務を終わって天平勝宝元年(749)に帰った時、長官の館で宴が設けられた時に詠んだ歌で、久しぶりに会った喜びの情を歌ったものです。

5月に菖蒲草(ショウブ)やよもぎをかづら(髪飾り)にする風習がすでに行われています。共に、繁殖力が強く陽草で陰性の鬼を退ける力があると中国の民間伝承から起こっています。

 

後捨遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)十一恋、藤原実方(さねかた)「女にはじめてつかわしける」とあって「かくとだに えやは いぶきのさしもぐさ さしもしらじな もゆる思いを」と、この歌は百人一首にも選されています。

(これ程あなたをお慕いしていると、そのことだけでも打ち明けたいのですが、どうして言うことなどできましょう。伊吹山の「さしも草」ではないけれど、さしも―それ程だとは知らないでしょう、艾(もぐさ)のようにじりじりと燃える私の思いを。)

 

芭蕉が「両の手に桃と桜や草の餅」と詠んだのは3月中旬から彼岸を過ぎる頃でしょう。

草の餅とは、その昔ハハコグサだったと言われていますが、いつしかヨモギが主流になりました。

江戸時代の本草書『本朝食鑑』に「腹中を温め、冷えを逐い、一切の風湿(痛み)を去り、一切の血(血毒)を止める。これに灸すると、身体の諸経に透(とお)って、あらゆる病邪を治し、長患いの人を起たしめる。

切り傷流血および衄血(はなぢ)の止まらぬ場合、陳(ふるい)灸を極めて軟らかになるまで手の中で強く揉み、これを切り傷の口にあてると、効き目がある。あるいは艾をまるめて鼻孔を塞ぐと、たちどころに血は止まる。

心腹冷痛に、陳艾を手の中で強く揉み、白塩少々を合わせ、水に煮熟(よくに)て、取り出して手の中および細絹に包んで水汁をこする。熱いうちに患部をいたわるとよい。」と記されており、また『ギリシャ本草』には「暖め、散ずる。その煮汁で腰湯を使えば月経を促し、停滞した病毒を除き、子宮の炎症を治(おさ)め、結石を砕き尿閉を治す。」とあり、とても役に立つ薬草なのです。

 

中国明代の本草書『本草綱目』には「草餅を食べれば一切の鬼悪気を治す」とあり、草餅は季節の病を除く働きがると言われています。

一年の初めとして早春に食すると、身体が温まり、冬の間に身体に溜った毒を排泄し、食べ物の解毒殺菌をしてくれます。

 

3月3日のひな祭りに、緑のヨモギ餅、クチナシの実で染めた黄色の餅、白い餅、・・天人地をあらわす青・黄・白のお餅を菱形に重ねて、蒔絵の雛道具の前に飾ります。(菱餅の順番は、下から緑・白・ピンクとなっている。緑は草萌える大地を、白は雪の純白、ピンクは花を表している。つまり、春近い季節、雪の下には緑の草が生きずき始め、解けかけた雪の残る大地には桃の花が芽吹くという風情を組み合わせている。)

また、毒気を払うために5月5日に採って戸口の上に懸けたと『荊楚(けいそ)歳事記』にある習慣は、いまも5月の節句に残っています。端午の節句に、ショウブと束ねて屋根に葺(ふ)くヨモギ。

古代は、邪気をはらう力があると信じられていた。端午の節句に用いるのもそのためである。

日本神道では桑の弓でヨモギの矢をつがえて四方を射るが、これも古代中国医学の治療法であった。

 

採取時期

 

根の採取はいつでもよい。水洗いにして新鮮なものを用いる。葉は6-7月頃に採取して陰干しに。

成分:葉に精油のシネオール、アルフアーツヨン、セスキテルペンがあり、アデニン、コリンなどを含んでいる。

 

効能(寺師睦宗著『本草備要』)

①苦辛、生は温、熟は熱

 

②純陽の性、垂絶の元陽を回らす効能あり

 

③十二経を通じ、三陰を走らす

 

④気血を理(おさ)め、寒湿を逐(おう)い、子宮を暖め、諸出血を止める。

 

⑤中を温め鬱を開き、経を調え、胎を安んず

 

⑥吐血・鼻衄・崩漏を治し、腹痛冷痢を治し、霍乱転筋を治す。

 

⑦蛕(かい)を殺し、癬を治す。

 

⑧これで灸をして諸経を透す働きがあり、百病を治す。

 

⑨血熱の病の者には、禁用なり。

 

⑩旧くなった物を用い、揉み搗(つ)きて綿の如くし、これを「熟艾」と謂い、灸は火をつけて用いる。

 

⑪婦人丸散には、酢に煮て搗き餅にし、再び粉にして用いる。

 

⑫煎服は、新鮮なものが宜しい。

 

⑬酒・香附は使と為す。

 

・応用方法

1、艾葉は収斂性止血、鎮痛薬として婦人の漏血、妊娠中の下血、腹痛などに応用される。

民間でも、すり傷や切り傷で出血した時、ヨモギの汁を付け、痔の出血・子宮出血・鼻血・腹痛などには煎服し、高血圧には生の葉に少し水を加えてすりつぶし、こして食前に盃一杯を服用する。

 

2、慢性の化膿性の病気:麦とヨモギを煎じて飲む

 

3、ストレスの激しい人:蓮根とヨモギを煎じて服用。

 

4、咽が腫れていたい時:若葉をついてその汁を飲む。

 

5、下痢がなかなか止まらない時:ヨモギと陳皮を等分に煎じて服用。

または、葉1、5g 、生姜4gを煎服する。(香月牛山)

 

6、肩こり、腰痛・冷え症・腹痛・帯下・神経痛・喘息・皮膚病などに新鮮な葉を使ったヨモギ風呂に入ると良く、体が温まり、美容効果も期待できます。

 

7、動脈硬化、解熱に生薬3~5gを煎服する。

 

8、健胃・貧血:艾葉5-8gを1日量として煎服する。

 

9、扁桃腺炎に生汁を内服。

 

10、暑気あたり、急性胃腸炎による下痢・嘔吐に生薬5gを煎服。

 

11、喘息:根300gを清酒1,8ℓに漬けて、半年以上熟成してこし、ヨモギ酒にする。1回20㏄、1日3回服用するが、酒に弱い人は水に薄めて飲む。

ヨモギの利用法は他にもあります。枕にすると安眠できますし、座布団の中にも入れたりします。また草木染めの材料などにもなります。最近では、ガンやアトピー性皮膚炎などに研究されてきて注目を集めています。

 

・ヨモギは漢方の重要処方

漢方では乾燥させたヨモギを「艾葉」と呼び、いくつかの処方があります。

古書には艾葉は気、血を温め、経脈を温めて、寒湿を去り、冷痛を去ると記されています。

処方名「芎帰膠艾湯」というのは、産後の肥立ち、痔出血、血尿などに効くとされています。

処方名「茵蔯蒿湯」というのは肝臓病や黄疸、便秘、口内炎、皮膚のかゆみなどに使用され、あらゆる内臓の炎症を静める働きをし、春先の眠れない人、目や鼻粘膜が充血したり出血したりする人、痔出血などにも使われるのです。

 

・ヨモギは体質改善の妙薬:ヨモギは万能薬として貴重な薬草なのです。

第一にあげるのは葉緑素です。クロロフィルといいますが、造血作用、殺菌作用、浄血・抗アレルギー作用、脱臭、免疫力アップ作用があります。

第二にビタミンA・B1・B2・Cなどが多く、ミネラルといわれる鉄分やカルシウム、リンなども含まれています。

第三は食物繊維がホウレンソウの約10倍もあることです。現代人の不足しがちな食物繊維をとることで、腸内細菌を増やし、直腸ガンの予防になります。

第四に意外に知られていないのが虫下し作用です。

第五はヨモギの精油成分の多いことで、シネオールやアルファーツションなど何種かあり、防腐剤や抗菌作用・食欲増進などにも役立つものです。

そして何よりもうれしいのは、この芳香が脳を通じて私たちの心に作用することです。

近年アロマテラピーが進んできていますが、現代人の心身の疲れが香りの作用により自律神経や脳の働きを活発にし、安定され、ストレスを発散されて健康を維持してくれるのです。

このような働きは、また私たちのインターフェロンも増やし、ガンの予防にも役立つといわれます。

ヨモギ風呂に入り、新陳代謝を高めて血流を増やすことも疾患を減らすことにつながります。

 

ヨモギを食べる

 

・苗は野菜にしたり、もち米と合わせて蒸し、搗(つ)いて餅にしたりする。三月三日は艾餅を用いて賀祝する。

あるいはまた、もち米の粉を合わせ、搗いて団子にし、焼き餅にする。その他に、ヨモギの炒めものやヨモギのお焼きなども美味しい。

 

・先端部分はアク抜きなしでよい。全草はアクが強いので茹でてよく水に晒し、硬い部分は除いて料理する。お浸し、汁物、ご飯などに入れる。

茹でて水に晒すと効果が弱くなるので、先端の開いていない部分のみを集めて利用するとよい。卵に混ぜて焼いてもよく、かき揚げに混ぜても美味しい。乾燥粉末にしてうどん粉と練り、団子にして食べれば体力が回復する。骨粗鬆症にもよいです。

 

・ヨモギ味噌:茹でて刻み、すり鉢ですって、白味噌、ミリン、塩で味付けする。イカ、山芋、鶏肉、ニンジンなどを和えると風味があります。

 

・ヨモギゼリー:ヨモギの汁を寒天で固める。

 

・浴剤:腰痛・冷え症・腹痛・帯下・神経痛・喘息・皮膚病などに新鮮な葉を使ったヨモギ風呂に入ると良く、体が温まり、美容効果も期待できます。近年、インターフエロンを増やす働きのあることが分かりました。ヨモギは漢方では強い駆瘀血的な作用があると思われる。

 

・アサリのヨモギ炒め

材料:アサリ(殻つき)600、ヨモギ(冷凍)40、小松菜50、赤ピーマン50g、えのきだけ1束、塩・こしょう各少々、薄口しょうゆ小さじ1強、ナタネ油各適宜

作り方:

(1)アサリに塩をまぶし、殻をこすり合わせるようにして洗い、のち流水できれいにして、ザルにとり水けをきっておく。

(2)ヨモギは冷凍のまま熱湯でサッとゆで、水にとり、色止めをし水けをしぼって1cm長さに切る。

(3)小松菜を根元をよく洗い、塩を加えたたっぷりの熱湯で少し堅めにゆで、水にとり、水けをしぼって1cm長さに切る。赤ピーマンは種を除いてせん切りに、えのきだけは水洗いし、根元を落とす。

(4)鍋にサラダ油を熱し、(1)のアサリを入れていためる。アサリの口が開きかけたら赤ピーマンを入れ、火が通れば、えのきだけを入れて塩・こしょうする。

(5)(4)にヨモギと小松菜を加えて全体を混ぜ、薄口しょうゆを鍋肌から入れ、味を調える。

 

各食材・調味料・薬味の四気・五味・効能

・アサリは、甘味と鹹味があり身体を冷やす性質がある。効能は、熱痰の咳・口渇・煩熱。

・ヨモギ(生)は、苦味と辛味があり身体を温める性質がある。効能は、冷え症・腹中冷痛・生理不順・子宮冷え不妊・虚寒性の出血・冷えによる痛み。

・小松菜は、辛味と甘味があり身体を温める性質がある。効能は、腸燥便秘・風寒の咳、肺虚の喘息、咳(風邪症候群、インフルエンザ)、がん予防効果。解毒、消化を助ける。

・ピーマンは、辛味があり身体を温める性質がある。効能は、胃腸の冷え痛・食欲不振・消化不良。

・エノキダケは、甘味があり平性の性質がある。効能は、化痰・解毒・通便。


考察

ヨモギや小松菜、ピーマンは温性で、アサリは寒性です。

食材のバランスがとれています。五味は酸味以外あ配されており、ヨモギのアク(苦味)を除くために茹でる時は、塩(鹹味)を少し入れます。また、上記の料理も、アサリ(鹹味)を合わせることにより鹹味が苦味を押さえ味が調っています(陰陽五行論の水剋火、鹹味の水が苦味の火を制御する)。臓腑経脈は全てに帰入しています。

 

 

・ヨモギの草もち(固くならないヨモギ餅)

上新粉(米粉)100g、白玉粉(もち粉)100g、水 280~300cc、ヨモギの葉 湯がいて50g

お好きなだけ、餡(アズキ・白砂糖・塩)・きな粉 適量

①よもぎは、重曹を少し入れて湯がき、水にさらして細かく刻んでおく(茹でて完全にアク抜きしたヨモギ餅にはこれらの効果が期待できない)。

②耐熱器に上新粉、白玉粉、水を入れて良く混ぜあわせラップをして電子レンジで3分チン(600w)。

③ヨモギを入れてよく混ぜ合わせ、さらに3分チン。

④へらでよくませ合わせ、手に水をつけて30gの餅に20g程度の餡を入れてまるめる。

⑤冷めても固くならいので、ある程度冷めてから丸めます。

ポイント ヨモギの葉は早く入れると色が変わりやすいので途中でいれます。粒の白玉粉は、水で溶かしておいて上新粉と混ぜます。水の量はお好みで・・・多くすれば柔らかくなります。

 

各食材・調味料・薬味の四気・五味・効能

・蒸しヨモギは、苦味と辛味があり身体を温める性質がある。効能は、冷え症・腹中冷痛・生理不順・子宮冷え不妊・虚寒性の出血・冷えによる痛み。

・上新粉(米粉)は甘味があり平性の性質である。効能は、胃を潤し津液を益す。

・白玉粉(もち米)は、甘味があり身体を温める性質である。効能は、胃を壮にし、虚寒を温め、腹下しを

止め、小便回数を減らし、自汗をを収める。

・アズキは、甘味と酸味があり少し冷やす性質がある。効能は、気分穏やかにし、湿を除き、利尿消腫、乳汁の出をよくし、急性伝染病の高熱を取り、魚毒を解す。

 


考察

食材の蒸しヨモギは熱性で白玉粉は温性であり、胃に熱を持ちそうですが、餡の材料であるアズキと白砂糖・塩は寒性であるので、四気は平性(少し温性)となり、その害を除いており、また、主材料のゆがいたヨモギの五味は微辛・大苦でアクが強いのですが、調味料の鹹味と甘味で調和がとれています(五行相克関係の水(鹹味)剋火(苦味))。

臓腑経脈への帰入はバランスがとれています。微寒性で五臓に導く番茶で頂くと美味しく、より身体によいものとなります。
お茶 [気味] 苦・甘、微寒 [帰経] 心・肺・肝・腎・脾・胃 [主治] 頭目を清くし、熱気を破り、気を下す。食べ物を胃と五臓に導く(袪風解暑・清爽頭目・解毒止痢・除痰利水・生津止渇・消食除膩・醒睡)

 

・ヨモギの炒めもの

材料 ヨモギ、ネギ、しょうが千切り少々、塩、コショウ、砂糖少々

作り方

①ヨモギを塩水でもみ洗いし、毛などの除いて水気を切る

②熱したフライパンに油をひき、ネギとショウガを入れて、香りが出たらヨモギを加え、軽く炒める。塩、コショウ、糖を入れてさっと味をなじませて完成。

・ヨモギ(生)は、苦味と辛味があり身体を温める性質がある。効能は、冷え症・腹中冷痛・生理不順・子宮冷え不妊・虚寒性の出血・冷えによる痛み。

・ネギは、辛味があり身体を温める性質がある。効能は、風邪の発熱悪寒を除き、顔や目の浮腫を治し、よく汗を出す。一切の魚肉の毒を解し、強力な殺菌作用もある。

・ショウガは、辛味があり少し温める性質がある。 効能は、芳香性の辛味健胃薬であり、食欲増進、胃下垂、吐き気、しゃっくり、腹痛、下痢、風邪、蟹魚毒消し。

・塩は、甘味と鹹味があり冷やす性質がある。効能は、脾胃を調和し、食べ物を消化し、食中毒を解す。

・コショウは辛味があり身体を熱する性質がある効能は、内臓諸器官を温め、魚肉の食中毒を解す。

・砂糖(白)は、甘味があり、身体を冷やす性質がある。効能は、心肺部を潤化し、酒毒を解す。


考察これは美味しそうです。ヨモギとネギの相性はいかがでしょうか。性質は熱性と温性で、味は辛味と苦味の組み合わせで肺と心に作用します。

帰経を合わせても肝・脾・腎・肺と胃に入り、両者を合わせると五臓と胃に働くよいものです。

また、4種の薬味・調味料は寒熱、五味共に調和がよくとれています。

一年の初めとして早春に、食すると、身体が温まり、冬の間に身体に溜った毒を排泄し、食べ物の解毒殺菌をしてくれます。