杜仲 Eucommia ulmoides D,Oliver,の樹皮
寄贈者名:田高 康弘氏
[気味]甘、温
[帰経]肝・腎
[主治]腰膝がダルク無力・腰痛・勃起不全・頻尿・不正子宮出血・習慣性流産(温補肝腎・強筋壮骨・固経安胎)。
①温補肝腎:腎陽不足の冷え・無力・勃起不全・遺精・頻尿・遺尿・めまい・難聴
②強筋壮骨:腰膝酸軟・疼痛、歩行困難
③固経安胎:不正性出血・流産・習慣性流産
杜仲温 筋骨背(すじほねせなか) 腰痛み 小便餘瀝(よれき) あるを治するぞ
杜仲をば 上皮(うわかわ)をさり 姜汁(きょじゅう)に ひたし日に干し 焙り用いよ
(橋本竹二郎訳『新編和歌能毒』)
中国原産の落葉樹木で、明治末より大正期にかけて日本に渡来しました。現在でも数少ない木の一つ。雌雄異株。台湾産トチュウは別物で、日本のマサキなどと同じニシキギ科の植物です。
名前の由来、トチュウは、杜仲の音読みです。樹皮や葉を折り刻めば白色の糸を引きます。昔、チューインガムの原料にされたグッタペルカを含みます。杜仲酒は樹皮を酒に漬けたもので、血糖降下に用いられ、強壮酒として若い茎、葉を酒がわりに服用します。薬用部分は、主として樹皮。