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薬草クラブ サフラン

サフラン(番紅花)(アヤメ科)Crocus  sativus L.の柱頭
[気味]甘、寒
[帰経]心・肝
[主治]滞った血液を清浄にし、血行をよくし、婦人の解毒や通経、発熱を冷ます(活血化瘀・涼血解毒・解鬱安神)。

花の中心にある朱紅色をした雌しべを採集して乾燥したものが薬用または黄色染料、1オンスのサフランを得るのに4300もの花が要ると言われます。地中海沿岸地方の原産で、紀元前15世紀ごろには、すでに栽培されていました。ギリシャのクレタ文明のころには、天然痘の治療薬として、また強精剤や媚薬としても使われていたと言います。現代的には、滞った血液を清浄にし、血行をよくする薬として評価され、婦人の解毒や通経、発熱を冷ますのに応用、「紅花」などと同様に盛んに用いられています。イギリス名はサフラン・クロッカス、中国名は「番紅花・西紅花」、日本ではサフランの音読みに「泊夫藍」の漢字を宛てました。生植物の渡来は1863年ころです。

晩秋から初冬に花が咲き、花後に被針形の細長い葉を伸ばし越冬、そして五月下旬、葉を凋落させ、地下の球茎だけになり休眠します。他の植物が枯れ、木々の葉が落葉する冬から春に、自分だけの世界を作るサフランです。カタクリのような「春植物」に対して「冬植物」とでも例えましょう。

実の黄変がその目安で、そのころを見計らって掘りあげ、堀り上げた球根は、風通しの良い室内に拡げ、九月中旬から十月の植え付け期まで保管しておきます。その年も植え付け期になったので場所を変えて植え付けます。畑地をよく耕起し、球根の重さとほぼ同じ量の油粕を基肥とし、可能な限り深植えにします。球根の厚みが2㎝あるとすれば、その5~6倍以上の探さに植え付けます。

 

効用

・生理痛、生理不順 よく乾燥したサフラン0.5gを1回量として、コーヒーカップに入れ、熱湯を注いで飲む。サフランは通経作用が強いので、妊婦は使用しないように。

・サフラン酒:サフラン10gにグラニュー糖200gを加え、ホワイトリカー720mlに2~4ヶ月漬けてから、1日2回、10~20㏄ずつ飲む。

・産後に、3本ほどに熱湯を注ぎ飲む。産後の肥立ちが良くなります。

・かぜに、乾燥した雌しべ1本に、熱い湯を注いで飲む。男子、女子ともに効果があります。

 

サフランを食べる

スパイスとして用いる有名な料理が、南フランス特有の魚貝類なべ料理のブンヤベース、スペインのチキンライス、イギリスのサフランケーキなど。

あなたも飯に混ぜてサフランピラフを作ってみてはいかがでしょう。