ゲンジン・玄参(ゴマノハグサ科)Scrophularia ningpoensis Hemslmの根
寄贈者名・産地・年月日・経歴:和漢薬研究所・1996,4・中国原産・富山医薬大薬園より中国原産のもの
薬用部位・開花・採集時期:開花は9月・収穫は2年目の秋に根を掘る
繁殖法:春に株分けして植え替え
[気味]苦・鹹、寒
[帰経]肺・胃・腎
[主治]滋陰涼血・除煩、滋陰降火・解毒、清熱軟堅、潤腸通便
玄参は 骨蒸(こつしやう)さまし 腫消(はれせう)し 腎気をも よく補ひぞする
玄参は火(ひ)を忌(いむ)といふ せつ有(あ)れば ざみて焙(あぶる) 事も有けり
(橋本竹二郎訳『新編和歌能毒』)
①滋陰涼血・除煩 温熱の邪が営血に入り夜間高熱・意識障害・斑疹・舌質が絳色等の症候に、犀角・生地黄・麦門冬・丹参などと使用する。
②滋陰降火・解毒 陰虚火旺による咽喉の腫脹疼痛・眼の充血・骨蒸潮熱・のぼせ・咳嗽・喀血などの症候に、生地黄・麦門冬・白芍・夏枯草・牡丹皮・知母・黄柏などと用いる。
③清熱軟堅
④潤腸通便
1年生の草木で、高さは60-150cm。
花期は7-8月。果期は8-9月。
温暖湿潤な気候を好むが、耐寒と耐乾を持っている。
- 薬用性能:甘・鹹。微苦・寒
- 栽培技術
①塊茎繁殖:北方地区は秋の収穫後、芽を持った根状茎を1m幅の深さが45cmの穴に貯蔵し、20-25cmの厚さの砂土で覆い発芽を抑える。天候によって20cm左右増やす。貯蔵期間中は、0-2℃に保持する。
2年目の春、4月上旬に取り出し、2―3個の芽頭を付けた塊に割り、行間隔を35-60cm・株間隔は30cmとし、穴に芽を上向きに入れ4,5cm覆土して鎮圧ご散水する。
気候が温暖な所では2月上旬から3月上旬に植える。
②種子繁殖:この方法は成長が良く病害は少ない。
北方は3月、天気の良い時に苗床に散水し、種子をばら撒き又はすじ蒔きする。
ふるいで細土を被せる。苗床面は稲草で保湿し、発芽前に取り除く。
苗が6cmになったら定植する。
南方は秋播きする。
連作を嫌うので、3―4年間隔で行う。
根部が深く、肥料の吸収が強力なので深く耕して基肥を入れる。
栽培時は、畦高は25cm・幅45-60cm・頂部30cmの畦を作る。
追い肥1-2回。
採取
葉柄が枯れた後、掘り起こして子芽の有る物と薬用部分の塊根に分ける。