つくし
[気味]甘・苦、平
[帰経]―
[主治] 利尿剤として用い、腎臓病・淋病に、肉食を多くする人は特に中和になるので、春になったら毎日食べるとよい。便通もよいし、毒下しにもなる。
つくずくしうんおもの也きずにどく もかさのゝちにくへが死す也
(つくしは温のものなり傷に毒、もかさの後に食えば死す也)
つくつくしちをうごかして目ぞかすむ しやくじゆむしにきらふもの也
(つくし血を動かし目がかすむ、積聚虫に嫌うもの也)
(『和歌食物本草』)
土筆(津久津久志(つくつくし))
[性味] 甘苦。平。無毒。
[主治] 不詳
[発明] 土筆は陽に迎い、土を穿(うが)って出てくる。昇発の勢いがある。能く痘疹(もがさ)を発し、久泄(くだり腹のながいもの)・虚痢および下血を止む。ただ上気・積熱・嘔吐の人には忌むのがよいであろう。
(人見必大著『本朝食鑑』p221)
ツクシ
佃煮風に煮付けてもよく、フライパンにごま油を熱して炒め、しょう油をさすだけで美味しく食べられます。ツクシご飯や玉子とじ、天ぷら、和え物など色々と工夫できます。
つくしの生命力は大変な物で、肥えた土地に栽培するとスギナばかりでツクシが出ません。ツクシが出るのは荒れた酸性土壌の土地で、生存条件が悪いので必死に胞子茎を出すのだといわれます。
薬効
・腎臓病・利尿・淋病:古くから利尿薬として使われてきました。全草10gを360mlの水で半量になるまで煎じて、これを1日2~3回飲みます。
・肝臓・胃腸・糖尿・高血圧:ツクシボの頭の中にある黄緑色の粉が特に大切で、余り開かない方が効果が大きい。肉食を多くする人は特に中和になるので、春になったら毎日食べるようにしましょう。便通もよいし、毒下しにもなる。
(東条百合子著『薬草の自然療法』p129)